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プロパガンダでわが国に罪を擦り付け、世界を「反日」に誘導した中国~~中国排日7

前々回から紹介している”Behind the News in China” (邦訳『中国の戦争宣伝の内幕』)の著者であるフレデリック・ヴィンセント・ウィリアムズはサンフランシスコの新聞社の記者であった頃に東洋からアメリカのチャイナタウンに向かう暗黒街の麻薬ルートの情報を追及していたことがあり、彼によると蒋介石はかつて阿片の最大の取引をしていた実績がある人物だったという。

1937年から翌年にかけて、その蒋介石が「排日」活動でアメリカなど西洋諸国からの人気が高まった時期に、西洋諸国の歓心を買うために麻薬売買を禁止する決定を下し、阿片常習者の苦力たちを「逮捕」し、銃殺刑に処せられるところを世界に公開したのだが、その処刑に著者のウィリアムズ氏が立ち会ったことが紹介した著書に記述されている。

「中国の陰気な群衆は自分のかわいそうな友人たちの処刑を目撃している。そして処刑は抑止効果があると思わせられた。しかし実際問題としてまもなくその軍閥や役人の手先どもがちょこまかちょこまか小走りに人々に阿片を売り歩いていのである。このようにして二三週間もすると、別の一群の『吸飲者』たちが駆り集められて、撃たれ、写真に撮られ、死んだことが海外の新聞に出る。彼らの多くが吸飲者であることは疑いない。しかし鎮圧を命じ、使用者を死に至らしめたあの役人どもの手先によって、麻薬商売は続きに続いているのだ。」(『中国の戦争宣伝の内幕』p.95)

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すなわち、蒋介石阿片常習者の苦力たちを、阿片の販売先として利用したのちに、西洋諸国に対し阿片販売を取り締まる国としてアピールするために処刑を公開にして利用したのである。そうしておきながら、麻薬商売をやめる気などは毛頭なかったというのである。
日本が侵略したとされる満州も、麻薬常習者が多かった。ウィリアムズは満州について次のように記している。

溥儀

「日本人が入ってくる前の満州は麻薬中毒患者であふれていた。その製造と使用は大きく広がっており、公的に認められていた。しかしその製造と消費についての何の記録も統計もなかった。軍閥が追放されてから、日本が新満州帝国の建設を始め、満州人の血統を持つプリンスが玉座に着いた。日本人が最初にやったことは麻薬売買の記録を正式に作ることである。覚えていて欲しい。これは満州で全く初めて作られたのである。

そして長い間の使用の結果の、驚愕すべき堕落の実態が完全に明らかにされたのである。平行して、出生、建築、病院、住宅、政府の各役所の記録が作られていった。これは法と秩序、治安と安定を確立させるためのものであった。日本はこれらの発見を誇りを持って世界に発信した。しかし世界はおおむね学校や病院その他の数とかに目配せもしなかった。国際連盟のあるジュネーブやアメリカは特にひどかった。…

満州での麻薬中毒とその使用を止めさせるための叩き台を作るというアイデアに基づいて満州の日本人の骨身を惜しまぬ努力によって集められた統計は、これらの偽善者によって反日の材料に使われたのだ。…

驚愕と痛みもいくらか感じながら、日本は自分たちが作ったリハビリテーションのための仕事が、自分たちに襲い掛かってくるのを発見した。日本人は宣伝が下手である。逆襲する代わりに彼らはすねた。もし西洋世界が自分たちのしていることが理解できなかったのなら「くたばりやがれ」というものだ。日本人のまさに沈黙は、数百万の新聞読者の目をぎくりとさせるような見出しとなり、彼らの明らかな罪悪の証拠として受け取られた。」(同上書 p.95-97)

日本は満州の麻薬を排除し、満州の治安と安定を確立させたのたが、中国の権力者にとっは麻薬の利権が脅かされたことを喜ぶはずがなかった。
いくら日本のしたことが道義的に正しくても、マスコミは往々にして権力者につながっている。ウィリアムズはここでも、日本人の宣伝下手を指摘している。 ウィリアムズの文章を続ける。

蒋介石

「さあ、中国、あるいは蒋介石一派は、麻薬まみれになり、実際に麻薬取引をやっているのは自分らなのに、悪臭ぷんぷんの悲しげな嘆願を世界に向けて放ち始めた。日本は中国人に阿片を吸い、ヘロイン、コカインを使うようにと勧め、我国の精神とモラルを破壊しようとしているのである。中国に住む事情通の外国人は、これは笑い話でしかない。しかし南京政府は、これはいつばれると思う罪障からの逃げ道であり、反日のためのいいプロパガンダであり、宣伝なのだ。めったにないチャンスでありペテンだったが、絶好の機会を捉えていた。軍閥が忌み嫌う日本人は、彼らのひどい罪を背負わされて世界から非難されたのだ。…

ほかのどんな国民と較べても、日本人ほど女性や麻薬の売買を忌み嫌う国民はいない。…

それにもかかわらず世界中の善男善女は、恐怖に陥り、思考停止になったままに、日本が哀れな国を征服しただけではなく、人々に阿片吸引を押し付けていると言うわけだ。…」(同上書 p.97-98)

蒋介石がこのような明らかな嘘を垂れ流した時に、日本人が具体的にどのような対応をしたかは具体的には書かれていないが、ウィリアムズ氏の「日本人のまさに沈黙は…罪悪の証拠として受け取られた」という文章からすれば、ほとんど反論せず黙っていたのであろう。

今もわが国は、外国から誹謗中傷を受けた時には、「沈黙は金なり」で沈黙することが多いのだが、このような考え方は相手が情報戦を仕掛けてきた際には世界では通用するはずがない。何も知らない世界ではむしろ、わが国が反論しないのは、わが国に後ろめたいものがあるのだろうと考えるのが普通ではないのか。
蒋介石は自国の犯罪をそのままわが国の責任に擦り付けるという明らかな嘘をついたのだが、わが国が反論らしき反論をしないために、世界では蒋介石の言葉が真実らしいと受け取られてしまった。

情報操作を仕掛ける国は、嘘を承知でそれを何度も浴びせてくる。そのような情報戦を仕掛けられた場合には、その都度しっかり反論し、世界にわが国の正しさを明確に論拠を示して主張する以外に方法はないのだ。

わが国の政治家も外務省も、このような歴史を知らないから、同じ誤りを何度も繰り返しすばかりである。

話をウィリアムズ氏の著書に戻そう。

中国のプロパガンダは言葉や活字だけでなく、写真でも行われている。下の画像は学生時代の教科書で見たような気がするのだが、ウィリアムズの著書にこの写真が作成された経緯が書かれている。

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「カメラはアメリカにおける中国のプロパガンダの中で、日本への反感と中国への軍閥への同情を引き起こすのに掛け値のない役割を演ずるものである。これらの中国の宣伝屋たによって、今までかつてなかったほど沢山の贋物写真がアメリカの新聞雑誌にこっそりと挿入されている。彼らは次々に恐怖を越させようと、実にタイミングよくリリースしていったのだ。
代表作の一つは、上海の中心の爆撃で破壊された通りの廃墟に泣き叫ぶ赤ん坊のポーズの写真だ。これはニュースを操った。そしてこれは合衆国では最近でも毎日のようにプリントされている。写真は破壊されたビルディングを写している。そしてボロを着たちっちゃな赤ん坊が目をこすり、口を開けて泣き叫んでいるのがはっきりとわかる。…
何百万のアメリカ人が、まさに赤ん坊が泣き叫んでいる、爆撃で破壊された通りのさまを見た。『無法行為』をしでかした『非人間的な日本人』への反感から、義憤が立ち上がってきたのだ。このような写真が沢山ある。そしてこれらの写真は日本の敵には大変な名声を博してきた。」(同上書 p.119-120)

この泣き叫ぶ赤ん坊の写真は、アメリカの『ライフ』誌1937年10月4日号に掲載された有名なものだが、ウィリアムズ氏によると、前回の記事で書いた第二次上海事件のさなかに、日本軍を挑発するために中国空軍がキャセイホテルやパレスホテルを爆撃して中国の民間人が多数死んだ現場に、この赤ん坊が持ち込まれて撮影されたことが書かれている。
要するに、中国軍が中国人を空爆し虐殺した現場に、カメラと赤ん坊を持ち込んで泣いているところを撮影したというのだ。

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この写真がアメリカの世論を沸騰させて「反日」に仕向けさせた。
中国のプロパガンダ写真を解説している『南京事件「証拠写真」を検証する』(草思社)の解説によると、この写真は『ライフ』1938年1月3日号で「読者の選ぶ1937年ニュース物語ベスト10」に選出されたという。この一枚の写真がアメリカの世論に強烈な印象を与えて、アメリカの世論を反日に傾けたことは想像に難くない。

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この著書を見るとこの赤ん坊を別のアングルで映した画像や運んでいる画像なども紹介されており、ウィリアムズ氏の記述の正しさが画像でも確認できる。

中国がこの時期に捏造した写真は他にも多数あり、上記図書にも多数の事例が出ておりほとんどが世界を「反日」に仕向ける意図で作成されたと言っていい。
上記図書の一部を、写真付きで紹介しているサイトがある。この図書を購入されるにせよしないにせよ、一度目を通されることをお勧めしたい。
http://www.geocities.jp/kawasaki_to/d-nankinsyasin.html

日本と中国との戦いは、戦争としては日本が勝っていたにせよ、宣伝戦に大敗して世界の敵にされてしまった。蒋介石の背後にはソ連共産党があり、わが国はソ連の思惑通り日米戦に巻き込まれていくのである。

以前にこのブログで書いたが、昭和10年(1935)の第7回コミンテルン大会における次のスターリン演説が気にかかる。この演説以降の歴史は、しばらくこの言葉の通りに展開しているのだ。
http://shibayan1954.blog101.fc2.com/blog-entry-210.html

「ドイツと日本を暴走させよ。しかしその矛先を祖国ロシアに向けさせてはならない。ドイツの矛先はフランスとイギリスへ、日本の矛先は蒋介石の中国に向けさせよ。そして戦力を消耗したドイツと日本の前には米国を参戦させて立ちはだからせよ。日・独の敗北は必至である。そこでドイツと日本が荒らし回った地域、つまり日独砕氷船が割って歩いた跡と、疲弊した日独両国をそっくり共産陣営に頂くのだ。」

アメリカを戦争に巻き込むには、中国にとってはアメリカ人の「正義感」を刺戟するプロパガンダが不可欠であったはずだ。そのためには日本は絶対に「邪悪な国」でなければならなかった。しかし、日本軍は統制がとれていて、真実をそのまま伝えてもアメリカの介入は期待できなかった。そこで中国は嘘八百でわが国を「邪悪な国」にするプロパガンダに走ることになるのだが、これに対するわが国の対応が甘すぎた。
わが国にとっては馬鹿馬鹿しいほどの嘘であっても、何も反論しなければ世界はそう信じてしまうとまでは考えなかったようだ。いつの間にか世界は嘘にまみれたプロパガンダにより「反日」に染まり、わが国の反論ができない状況になっていたのである。

「嘘も百回言えば本当になる」という言葉があるが、情報戦対策が甘くほとんど反論しないわが国に対しては、この手法による効果が絶大であることを証明してしまったのだ。中国はこの手法で、ほとんどカネをかけずに、世界の世論を「反日」に染めていったのである。
もしわが国が、相手の事実無根のプロパガンダに対し、即座に嘘であることを世界に訴えていたら少しは流れが変わっていたと考えるのは私だけではないだろう。

尖閣問題にせよ従軍慰安婦問題にせよ、今も同様に甘い対応が続いており、明らかな嘘を広められてもわが国は「大人の対応」とか「いたずらに相手を刺戟すべきではない」と言って、公式には事実を世界に広める行動を殆んど何もしてこなかった。
歴史を知らない経済人が、反日国家に巨額の投資をしたために、両国の関係が悪化することを怖れて圧力をかけた面もあるようだが、そもそも反日を国是とするような国に投資すること自体が根本的な誤りであることに、そろそろ経済人は気が付かねばならないし、政府も国益のかかる重要な判断に、企業の事情を配慮すべきとは思わない。
それと、何よりも、戦後の長きにわたりわが国で封印されてきた中国や共産党の工作の史実をもっと日本人は知るべきだと思う。このことをしっかり学んでおかなければ、また同じ誤りを繰り返すことになるだけではないか。
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